逆流性食道炎の今と昔

著者が医者になった今から約25 年前には,逆流性食道炎の診断をすることはほとんどなかったと思います。しかしながら,現在では胸やけを訴えて外来を受診する患者さんが大変多<なっているように思います。
内視鏡による年ごとの逆流性食道炎の診断率は年々増えてきており,1986年に0.5%だったのが1997年には3.9%に増えてきました。
約10 年で7 倍に増えたことになります。また,逆流性食道炎を発見するつもりで内視鏡検査を行うと,発見率が増えて11%程度の患者さんが逆流性食道炎と診断されます。
これは欧米の報告にかなり近づいてきており,わが国でも多<の患者さんがいると思われます。
(ピ口リ菌と逆流性食道炎)
ピ□リ菌に感染していない人に逆流性食道炎の患者さんが多いことがわかってきました。

すなわち,胃潰傷,十二指腸潰傷とは逆に,ピ□リ菌陰性のきれいな胃粘膜をもっている人が逆流性食道炎になりやすいのです。
欧米では日本より一足先にピ□リ菌陰性の高齢者が多<なっていることが,逆流性食道炎の患者さんが日本より格段に多いことの原因のーつといわれています。

逆流性食道炎の患者さんの胃はたいへんにきれいで,若々しい粘膜を保っている場合が多<,調べてみるとピ□リ菌に感染していないのです。
わが国の逆流性食道炎の患者さんの特徴は,男性では40 一50 歳代の中高年層に多いのに対し,男性では40 歳代から急激に上昇し,50 歳代でピークを迎え,女性では60 歳代で急激に上昇しピークを迎えます。

コメントは受け付けていません。